熊本市交通局電車の終点「健軍町」。
路面電車でA系統「田崎橋(熊本市西区)」または B系統「上熊本(熊本市北区)」までを結んでいます。
「健軍町」電停を降り立つと、すぐ斜向かいに全蓋式アーケードを備えた健軍商店街「ピアクレス」の大きな看板が目に飛び込んできます。その歴史は古く、昭和28年6月26日の白川大水害を機に商店街がゆっくりと形成されたようです。
ピアクレスの入口からまっすぐに伸びた道路を挟んだ両側に八百屋、果物店、鮮魚店、花屋、喫茶店など様々な商店が軒を連ねています。歩道にまで並べられた売物をはさんで繰り広げられる店主と客とのやりとり、車が通り抜ける傍を自転車や人々がスイスイと横切って行ったりする様子など、ここには昔どこかで見たようなほっこりとする光景。そんなノスタルジックな日常は街中や新興住宅地では感じられない、人情味あふれる「商店街」ならではかもしれません。アーケードを抜けた「動物園通り」には人気のパン屋「高岡製パン」や健軍文化ホール、近隣には古くから残る銭湯「たかの湯」などもあります。
動物園通りを「熊本市動植物園」方面に向かってしばらく歩いていると、アドレスが「水源」に変わります。文字通り、周辺は水に恵まれた環境が整っており、「健軍水源地」は熊本市全体の水道水1/4をまかなう最大の水源地なのです。また、「水前寺江津湖公園」は野鳥・昆虫などの生き物に加えて、水陸の様々な植物が生育する豊かな自然が広がっており、まさに「水の都」熊本を身近に感じるエリアと言えるかもしれません。